PM3時のcoffee time [人]
音の波に溺れ続けていたい
それが僕の夢の一つ
泳ぐのではなく
溺れる
もっと言えば
自分が“溺れている”事を意識していない状態で溺れたい
いつの間にか波の中にさらわれているように
おそらくそのような場合
自分が泳いでいるのか溺れているのか
生きているか死んでいるかの境も曖昧になるのではないでしょうか
体感している状況では認識出来ない
まるで睡眠中に見る夢のような出来事
それが僕の夢の一つ
井の中の蛙、あるいは寺の中の猫 [人]
お寺を散策していると、一匹の猫に出会った。
屏風の虎が出てきたのではないかと思う程、鮮やかなオレンジ色が映える立派な顔つきの三毛猫がそこにいた。
こちらから近づこうとすると、先程までの鋭い眼光はどこかへ消え失せ(陽気のせいもあってか)少し眠たげな目をさせながら向こうから歩み寄ってきた。
周りを見回してみても、他の猫の気配は感じないし、彼女だけがここに居着いているのだろう。とても人懐っこく、警戒心のかけらも感じられない。
まるで牙を抜かれた虎のように、幸せそうな顔をしている。
ほのぼのとした気持ちと、それと同時に人間も同じように、知らないうちに牙を抜かれていくんだろうなと、複雑な気持ちになる。
それはそれで幸せなのかもしれないし、それを望む者もいるだろう。しかし、僕は人から与えられる幸せなら喜んで捨てよう。
そしていつかその「与える者」の首根っこを引き千切るのを夢見て、牙を研ぎ続けるだろう。
屏風の虎が出てきたのではないかと思う程、鮮やかなオレンジ色が映える立派な顔つきの三毛猫がそこにいた。
こちらから近づこうとすると、先程までの鋭い眼光はどこかへ消え失せ(陽気のせいもあってか)少し眠たげな目をさせながら向こうから歩み寄ってきた。
周りを見回してみても、他の猫の気配は感じないし、彼女だけがここに居着いているのだろう。とても人懐っこく、警戒心のかけらも感じられない。
まるで牙を抜かれた虎のように、幸せそうな顔をしている。
ほのぼのとした気持ちと、それと同時に人間も同じように、知らないうちに牙を抜かれていくんだろうなと、複雑な気持ちになる。
それはそれで幸せなのかもしれないし、それを望む者もいるだろう。しかし、僕は人から与えられる幸せなら喜んで捨てよう。
そしていつかその「与える者」の首根っこを引き千切るのを夢見て、牙を研ぎ続けるだろう。
馬の糞にたかる蝿のように [人]
人間の精神に起きた地震。それによって出来た大きな“ズレ” [人]
僕は色々と見誤っていた――――
宿泊している埼玉の旅館の部屋が大きく揺れた。
はじめの内はそれが地震だとは気付かない。しかし警戒する。身体を起こして警戒する。
ぐらぐらと建物全体が横に揺れているのを感じた。こんなにも強い余震がまだ起きているのか…
すぐさまTV画面に警告音と共に震度が表示される。僕はギョッとした。
“こんなにも強い余震”と感じた揺れが、震度4程度でしかなかったのだ。
認識の違いはおそらく…いや、間違いなく自らの身体でもって体感しない事には、かなりのズレを生じるだろう。
今、日本全体にも様々な“ズレ”が生じている。僕はその“ズレ”にドロリとした違和感と、汚物にも近い嫌悪感を覚える。
宿泊している埼玉の旅館の部屋が大きく揺れた。
はじめの内はそれが地震だとは気付かない。しかし警戒する。身体を起こして警戒する。
ぐらぐらと建物全体が横に揺れているのを感じた。こんなにも強い余震がまだ起きているのか…
すぐさまTV画面に警告音と共に震度が表示される。僕はギョッとした。
“こんなにも強い余震”と感じた揺れが、震度4程度でしかなかったのだ。
認識の違いはおそらく…いや、間違いなく自らの身体でもって体感しない事には、かなりのズレを生じるだろう。
今、日本全体にも様々な“ズレ”が生じている。僕はその“ズレ”にドロリとした違和感と、汚物にも近い嫌悪感を覚える。
タグ:ズレ 地震 精神
筋肉トレーニングと“物語のネジ”の関連性 [人]
ある夢に向かい走り続ける者がどこかで行き詰った時、必死になってその夢に関連した“物語のネジ”を回そうとする。
しかし、それはまさに、ド忘れしてしまった物事を思い出そうとうーんうーんと考えてやきもきしている状態と一緒で、結局のところそのままうーんうーんとしていても忘れ物は見つからないのだ。
そんな時は気晴らしに煙草でも吸ってくるか。そう言って外に出てうーんと伸びをして煙草に火を点けたりしてふぅーなんてため息をついてる間に思い出したりする事はよくあることだ。
“うーんと伸びをするネジ”を回したことによって連結した“煙草に火を点けるネジ”が回り、“ふぅーとため息を吐くネジ”がゴリゴリっと音をたてて記憶の鐘を鳴らす。
そしてハッ!となる。
このような前置きをしたうえで、僕は今、筋力トレーニングをしている。
腹筋、腕立て伏せ、ヒンズースクワット。と機材を使わず出来て、回数もここに載せれる程の数ではない。
しかし、変化している。だんだんと回数も増えていっている。それはほんの少しずつでも、どこかのネジが回っている。と言う事にも繋がる。
僕が今したい事とは何の関係もないのかもしれない。
しかし僕はネジを回す。
どこかで繋がっていると信じて僕は回す。
しかし、それはまさに、ド忘れしてしまった物事を思い出そうとうーんうーんと考えてやきもきしている状態と一緒で、結局のところそのままうーんうーんとしていても忘れ物は見つからないのだ。
そんな時は気晴らしに煙草でも吸ってくるか。そう言って外に出てうーんと伸びをして煙草に火を点けたりしてふぅーなんてため息をついてる間に思い出したりする事はよくあることだ。
“うーんと伸びをするネジ”を回したことによって連結した“煙草に火を点けるネジ”が回り、“ふぅーとため息を吐くネジ”がゴリゴリっと音をたてて記憶の鐘を鳴らす。
そしてハッ!となる。
このような前置きをしたうえで、僕は今、筋力トレーニングをしている。
腹筋、腕立て伏せ、ヒンズースクワット。と機材を使わず出来て、回数もここに載せれる程の数ではない。
しかし、変化している。だんだんと回数も増えていっている。それはほんの少しずつでも、どこかのネジが回っている。と言う事にも繋がる。
僕が今したい事とは何の関係もないのかもしれない。
しかし僕はネジを回す。
どこかで繋がっていると信じて僕は回す。
タグ:筋肉トレーニン
色々な含み、あるいは側面を持った言葉 [人]
僕の欲しい物をずらーっと並べられて「わぁ。」と思ったが
「ほら、これでいいんでしょう?」
という彼女の言葉にふと我に返る。
キーボードは逆向きに設置してあるし、他の物も用途をまるでわかっていないような並べ方だった。あるいは意図的にそうしているのかもしれない。
そこは真っ白い空間でどこまでが部屋なのかもわからない。壁と床との境目も見えない程の掃除の行き届いた場所なのかもしれないし、そもそも壁も床もないのかもしれない。彼女は上半身しかないのだ。
僕の体も今のところ見えない。
今のところ?自然とそう思えたのは(幸か不幸か)まだ確認する術が視覚だけだという事がわかっただけに過ぎない。そう思ったからだ。
“今のところ”ここでは“目”としての機能だけが僕の存在らしい。
イエスともノーとも言えない。
「ほら、これでいいんでしょう?」
彼女の口は動いていない。
頭に直接入ってくるようにも思えるが、耳を通して聴こえているようにも思える。
耳の存在を確認しようと手を伸ばしたが、手などはない。手を伸ばした感覚だけが鈍く残っている。やはり僕はそこには存在しない。
「ほら、これでいいんでしょう?」
「ほら、これでいいんでしょう?」
という彼女の言葉にふと我に返る。
キーボードは逆向きに設置してあるし、他の物も用途をまるでわかっていないような並べ方だった。あるいは意図的にそうしているのかもしれない。
そこは真っ白い空間でどこまでが部屋なのかもわからない。壁と床との境目も見えない程の掃除の行き届いた場所なのかもしれないし、そもそも壁も床もないのかもしれない。彼女は上半身しかないのだ。
僕の体も今のところ見えない。
今のところ?自然とそう思えたのは(幸か不幸か)まだ確認する術が視覚だけだという事がわかっただけに過ぎない。そう思ったからだ。
“今のところ”ここでは“目”としての機能だけが僕の存在らしい。
イエスともノーとも言えない。
「ほら、これでいいんでしょう?」
彼女の口は動いていない。
頭に直接入ってくるようにも思えるが、耳を通して聴こえているようにも思える。
耳の存在を確認しようと手を伸ばしたが、手などはない。手を伸ばした感覚だけが鈍く残っている。やはり僕はそこには存在しない。
「ほら、これでいいんでしょう?」